陶子のブログ
AI恋愛相談の落とし穴と本質
「すぐに返事が来ない」「相手が何を考えているのかわからない」……など恋愛の悩みは、時として夜も眠れなくなるほど苦しいものですよね。
いつでも手軽に悩みを打ち明けられるAIは、そんな時にとてもありがたく、便利なツールです。
ただ最近、そのAIに恋愛相談をした結果、かえって状況が複雑になり、深く思い悩んでしまっている方のお話を伺うことが増えてまいりました。
恋愛という繊細な領域においては、少し気をつけたい落とし穴もあるという印象を受けます。
AIは基本的に、苦しいお気持ちに優しく寄り添い、論理的で一般的な解決策を提示してくれます。
その言葉にホッと救われる瞬間もきっとあると思います。
しかし、現実の恋愛は決して論理や計算通りには進みません。
お相手のその時々の心の余裕や、言葉にならない微妙なニュアンス、お二人の間にある温かな空気感や緊張感をAIが正確に読み取ることは難しいのが現実だとも感じます。
そのため、AIが導き出した一般論やテンプレート通りの対応を現実のお相手にそのまま当てはめてしまうと、相手の本来の特性や現在のキャパシティと大きくズレてしまうことがあります。
良かれと思って行動したのに、結果的にお互いを疲弊させ、関係がこじれてしまうパターンも見受けられます。
実際に、パートナーがAIに相談した言葉をそのままぶつけてきて困ってしまった、というご相談を受けることもあります。
「自分は全くそんな風に思っていないのに、なぜそう受け取られてしまうのか」と、深く悲しみ悩まれる方もいらっしゃるのです。
「AIからこんな風に言われてしまって……」と不安なお気持ちでお話ししてくださる方も少なくありません。
お話を伺っていて自分の考察とぴたりと重なる時もある一方で、お相手の人物像を一つ一つ大切に紐解いていくと、AIとは全く違う答えが見えてくることもあります。
一部は正しくても、根幹の部分が真逆だと感じるケースも少なくありません。
もしその答えのまま突き進んでしまったら、意図しない方向へ関係性が発展してしまうのではないかと危惧することもあります。
一般論で語れない、その方ならではの恋愛観を持つお相手ならなおさらです。
ここに、AI相談における最大の注意点が隠れているように思います。
それは、相談される側の特性や価値観、そして「思い込み」が、AIの答えを大きく左右してしまうという点です。
人間は不安になると、「相手はこう考えているに違いない」「私が悪いんだ」「相手がおかしい」などという前提のフィルターを通して物事を見てしまいがちですよね。
その思い込みを持ったままAIに問いかけると、AIはその前提に徹底的に寄り添った答えを返してくれます。もしその前提が違っていたら、導き出される答えも真逆になってしまうということも視野に入れておく必要があると感じます。
この注意点をしっかりと心に留めておけば、客観的な意見をくれるツールとして心強い存在になるはずです。
恋愛において本当に大切なのは、目の前にいるお相手のありのままの特性を理解し、自分の思い込みで相手を見ないことだと感じます。
相手を深く知るためには時間がかかることもありますし、適切なタイミングや、お互いの心が通い合うような会話も必要になってくるかと思います。
悩んでいる時こそ、苦しい気持ちから一秒でも早く解放されたいという焦りや不安に支配されてしまうので、尚更辛く、困難に感じてしまいますよね。そのお気持ち、とてもよくわかります。
しかし、感情に支配されている時こそ、自分のフィルターだけで判断せず、違う観点から考えてみるという視点を持つことが最も大切になってくることも確かです。
まさに辛さの渦中にある時、「自分のことなんか相手はなんとも思っていないんです、AIに聞いてもそうだった」とお話ししてくださる方もいらっしゃいます。
でも、お二人のこれまでの歩みや相手の詳細背景、抱えているものをゆっくりと聞き取っていくと、全く違う答えになることも本当によくあるのです。
様々な可能性を自分の観点や不安の中だけで見てしまうと、それ以上の答えを導き出すのは困難になってしまいます。
AIは情報のパターン化には特化していますが、その奥にある詳細な感情や背景にある思考は、ご自身が気づき、深掘りしない限り決して見えてこない部分でもあります。
その時にやり取りや全ての会話を読み込ませても、背景や詳しい人物像で抜けている部分があると、やはり答えも違ってきてしまいます。
恋愛でモヤモヤを抱え、焦りから手軽な正解を求めてAIにすべてを頼りたくなってしまう時こそ、どうか一度立ち止まって、大きく深呼吸をしてみてください。
不安でいっぱいになっているご自身を、まずは優しく労わる時間を持ってあげてほしいのです。
そして、ご自身の自分軸に立ち返り、自分の中に思い癖やパターン化されている思考はないだろうかと、少しだけ心の内側を見つめ直してみてはいかがでしょうか。
AIにすべての答えを求め依存するのではなく、その焦りを「自分の心を整えるためのサイン」として受け止めることも、次への一歩に繋がると感じます。
