山田ゴメスのブログ
「そちらこそ」という完璧なリアクション
とあるテレビのバラエティ番組で、とある若手の女性(モデル兼)タレントさんが、人から
「モテるでしょ?」
…と尋ねられた際の自身による返答を語り、その“切り返し力”を称賛する声が多くネット上に寄せられておりました。
その「賞賛の声を多く集めた最強の切り返し」とは、ズバリ
「そちらこそ」
…のたった五文字で、その女性タレントさん曰く
「私も(人に)『モテますよね?』って質問したことあるんですね、人生でいっぱい。でもそれって『私はあなたのことは(彼氏対象として?)まったく好きじゃないのでご安心ください』の『モテますよね?』みたいなことなんですよ。もし(彼氏対象として?)興味があったらそんなこと聞けない」
「『そちらこそ』と返せば、“そっち”が先に答えることになるじゃないですか。(そう相手に振ることによって、間接的に)本気でこの会話をしたいのか…を問うこともできる」
…とのこと。
「たしかに! 100点満点の完ペキな切り返しだわなぁ」
…と、思わず感心しちゃいました。
そう指摘されてみると…ぼくも男女を問わない相手から、会話中おざなりな「モテるでしょ?」というボールを社交辞令的に投げられたとき、無意識に「そちらこそ」と、仮にそのヒトが“明らかにモテなさそう”であっても、やはり社交辞令的にトスバッティングのごとくやさしく打ち返すケースが何度もあったような気がしなくもありません。
「はい。めっちゃモテますよ!」
…と答えても、
「いやいや、全然モテませんから!」
…と答えても会話はそれ以上膨らまないだろうし、
「じゃあ、せめてそんな不毛な禅問答を一緒に共有しましょうよ」
…といった、いささか意地の悪い思惑も含まれているのかもしれません。
いずれにしろ、その女性タレントさんの…ギャルっぽい外見を逆手に取り、あえて敬語を貫きとおす優れたバランス感覚、頭の回転の速さが見え隠れする象徴的なエピソードであることに間違いはなく、モチロンこの「そちらこそ」は、
「忙しいでしょ?」
「稼いでるでしょ?」
「美味しいものばっか食べてるんでしょ?」
「脱いだらすごいんでしょ?」
「床上手でしょ?」
…ほか諸々の「意外と返答に窮するどーだっていい質問」に対しても、簡単に転用できたりもします。
ただし、もしぼくが女性相手に
「モテるでしょ?」
…と問いかけたときは、「ぼくはあなたのことは(カノジョ対象として)まったく好きじゃないのでご安心ください」の「モテますよね?」では決してなく、わりと真剣にジェラシーの念を込めたうえでの“嫌味”な一言であることを、皆さまには覚えておいてもらいたいものです(笑)?